はじめのはじめ

二次元傾倒な日々。

『ゆきこいめると』やってます。(感想のようなもの)

 というわけで、癒しを求めて、ゆきこいめるとに行き着きました。
 公式サイトはこのあたり。http://frontwing.jp/product/yukimel/index.html
 いつもながら、季節感をまったく無視したチョイスになってしまった。
 寒いのが大の苦手な主人公──陸崎瞠(おかざきみはる)──と、冬を満喫する部活動"ふゆ部"に所属する女の子たち。ふゆ部の部長である伊奈波うさぎは、みはるがふゆ部に入ってくれたら部活動がもっと楽しくなるだろうと思い、個性的な部員たちと共に彼を勧誘し始め──といった導入から始まるこのゲームは、非常に完成度の高いイチャラブゲーでした。
 
 いやーほんと、嘩音とたるひ可愛すぎます。ぶっちゃけ、八重歯で年下ろりっこ元気キャラがね、俺のストライクゾーンのど真ん中なわけですよ。そんなの、問答無用でフルスイングするじゃないですか……。たるひとかも、作者が考えた最強のかわいいキャラって感じで、しかもこの子のルートって主人公側がたるひにばりばりアプローチしていくって流れなんですよ。まだ途中までしかやってないですけど、「これ絶対初恋が実らなかったプレイヤーを殺しに来ますよね、いや、わかってるんですよ、でも無理フルスイングするしかないっ!」って感じで突き刺さってくる。
 雪姫にしろ、雫里にせよ、そういう「勝負しにいきたくなる球」という感があって、イチャラブゲーって、そう思わせることに重きを置いているじゃないですか。いや、4球とも見送らずに全力で勝負しようとしている俺が言っても全然恰好がつかないですがね。
 弁解するわけじゃないですけど、ずるいんですよ、このゲーム……。ふゆ部って独自の学生寮を持っていて、そこで男はみはるん一人、あとヒロイン4人とプラス2人の共同生活なわけです。エロゲ的なお約束は少ないほうだと思いますが、朝起きたら女性陣が並んで歯磨きとかしてるんですよ。たるひとか、もごもごしながら「おひゃよー……おととっ」とか言うんですよ……。しかも、口を濯ぐ時恥ずかしいからむこう向いてて、とか言うんですよ……。爆発するじゃないですか……。あと、たるひちゃん教室でアイコンタクトしてくるんですよ。みはるが近くに行って「どした?」って聞くと「あ……伝わった」とか言う。共通シナリオで、ですよ? もうね、こっちは冬空に霧散したらいいんですかね……。
 嘩音もですね、基本的に元気なあほっ子で癒されるんですよね、仕事終わって帰宅してゲーム起動したら、そこはもう癒し空間みたいな。「誰かといるほうが楽しいですよっ」と屈託なく笑う嘩音に、みはるも「まぁ、そうだな」とかまんざらでもなさそうに言いながらついていく。大好きな形なんですよ、そういうの。あとこの子、滅多にないですがほんとに時折、すごい優しい声出すんですよ。聞いたこっちが、はっ、となるような。あれ、ほんとすごいなぁ……。そんな元気いっぱいの嘩音さんなわけですが、(こんなに楽しいのに……先輩がいないっていうだけで、なんだか……今からでも来てくれないかなー……なんて思っちゃいます)とかいうモノローグかましてきてりもして。そして現れたみはるに飛びついて、こんなに寒い中、寒がりなみはるが自分の誘いに乗って出てきてくれたんだと思って、すげー笑顔をみせる……もうね……。
 
 だらだらと書いてしまいましたが、きりがなくなりそうなのでこのくらいで。どれほどやられたのかが自分でもよくわかりますね……。いやー、このゲームほんとに好きだ。
 共通シナリオの時点でとんでもない破壊力を持ったシーンが満載で、個別ルートではこれからどう進展するのか、と思わせる力が非常に強い。しかもこのゲーム、選択肢って個別の終わりにルート選択があるくらいで、ほとんど分岐しない構造になってるんですよ。選択肢がないってことは、その部分の流れは物語上、確定してるってことじゃないですか。個別になると分岐するけれども、それまでの出来事は、すべて等しく"確かにあったこと"で、みはるたちが共に過ごした日々なんです。それは、嘩音ルートでも語られる"この前の夏、ふゆ部の皆で海に行こうとした時に買った水着"とか、"秋に先生に教えてもらった屋台のラーメン"といった所でも感じとれる。しかも、海に行こうとしたけれど、先生が牡蠣にあたったり、雫里さんが夏バテして中止になった、というエピソードまであったらしく……その話が、ああ想像できるなぁと納得できる。物語上の季節は冬だけれども、その前の秋や夏も、確かにあったのだと感じられる。それはつまり、積み重ねられた時間があるってことに他ならない。
 
 ここを読んだ方で未プレイなら、ぜひ購入して悶えながら読みすすめてもらいたい。自信を持って、そう強く勧めることの出来るゲームです。