はじめのはじめ

二次元傾倒な日々。

星メモ日記10。衣鈴シナリオその1。

 仕事の部署がこの4月から異動になった関係で最近まったくプレイできていなかった星メモだけど、少しは時間の余裕ができたのでやっていこう。前回明日歩シナリオが終わったので、次は衣鈴シナリオへ。軽く調べてみたら千波とこさめは最初はロックがかかっているみたい。
 既読スキップを使ったら個別まで一直線だった。ちょっと忘れているところもあるので、プレイしながら衣鈴ってどんな女の子だったかを思い出していく。
 
 二学期開始。
 以前は朝制服に着替える時に脱いだパジャマをベッドに脱ぎ捨てたままにしていたという衣鈴。このライターの人は、こういう生々しい描写をタイミングよく入れるということが本当に上手いと思う。この一文だけで、蒼衣鈴という女の子をよく表現している。他人にはしっかりしているように見せてはいるけど、見えていないところでは結構ずぼらで子供っぽい。朝ごはんを食べ、登校の準備をする時間を削って少しでも長く寝ていたいという、そんな齢相応の女の子。確か以前の日記でも、子供っぽいとかそんなことを書いたと思うけど、そのあたりを再確認できた。
 「この国は窮屈」とひとり呟き、今の状況を変える何かを期待するように、タロットカードで占いをする。良い結果が出るまで繰り返されるそれは、衣鈴にとって現状と向き合う──今の日常に意味を求めず流されるように過ごすことを「向き合う」と言ってしまってもいいかはわからないが──ために必要な手順なんだろう。タロットの結果は良いものだったから。だからこの日常を越えた先で、また想い出の星空の下に行くことができる。傷つかないための予防線を張る儀式。
 
「私に構わないでください」
 あーこういう女の子ずるいだろ……。そんなこと言っているくせに、やっているのは“見えない星空を見るために望遠鏡を覗く”という行為で。ただ、それでも彼女が悪く映らないのは、自分から“構ってほしい”雰囲気を出しているわけではないから。このシナリオは、距離をとっている衣鈴に対して、洋がどうやって近づいていくかという流れになるはずで。その距離はきっと徐々に近づいているだろうが、ある程度進んでしまうと本質的な断絶がある。それは当然、南天の星空の想い出に関係している。だから彼女はいまだに、学校の屋上で独り望遠鏡を覗いているんだろう。その周りに洋たちがいるけれど、彼女はまだ独りぼっちの迷子なんだ。
 洋は衣鈴のことを「想い出の星空が好きだから」天体観測をしていると思っているみたいだけど、そうじゃないことは本人から聞いてなかったかな? あれは共通じゃなくて明日歩シナリオだったか? 彼女が望遠鏡を覗く行為は、天体観測をしているというよりはむしろ、タロットカードで占いをすることと近いはず。期待を込めた儀式の、その手順のひとつ。
 
 ブラと初潮の話を紳士の目で見ています。俺には興味がありません。はい。衣鈴に「死んだらいいと思います」って言われたい……。
 
 あれ、この望遠鏡ってそういうことなのか? 実は見えていないとか、鏡筒に何か入っているとかいう伏線だったりする?
 屋上でのタロット占いで衣鈴が「星」の正位置を引くシーン。何気なく描写されてるけど、泣きそうになった。天クルが部活である以上──いや、すべての関係性に言えるが──いつかは別れがあることを不意に気づいてしまって、寂しさをごまかすように帰ってしまった衣鈴。けれど、そんな未来にも、星々は輝いているはずで。その一つに、天クルの部長として慣れない勧誘を頑張っている衣鈴の姿があったりして。
 
「もしかしたら、雲雀ヶ崎で見えるような、こんな南天の星空で満足しているのかもしれません」
 主役ではなく、脇役の星空で。この台詞の意図は、正直よくわからなかった。衣鈴はどういう気持ちでこの言葉を口に出したんだろう。少し読み進めた先で、衣鈴がオーストラリアから日本へ引っ越してきた理由は、体の弱い鈴葉にとって住みやすい環境の街へ移るためだったと明かされる。そういうことなら、衣鈴は家の中でも「オーストラリアへ帰りたい」なんて言えるわけがないし、この引っ越しも仕方ないと思わざるを得ないはずだ。当たり前の空間を作ってしまうと、それを失った時の悲しみは計り知れない。けれど、鈴葉にそれを知られて悲しい顔をさせるわけにはいかないし、そんなことは望んでもいない。だから、自分は地平線の彼方にわずかに見える南天の星々が見れたら満足なんだ。……上の台詞の意味は、そういうところなんだろうか。
 科学館にて。
 様々な人たちに協力してもらい、洋は衣鈴の手をとることができた。この類の女の子の場合って、一度近づいたら依存するくらいべったりになったりすることも多いと思うけど、この先そういう展開になったりするのかな! 楽しみにしてもいいのかな!
 科学館の館長が洋の父親だという、ものすごい事実ぶちこまれたけど、とりあえず今日はここまで!