はじめのはじめ

二次元傾倒な日々。

星メモ日記ラスト。Eternal Heartについて。

 星メモEH、夢アフターとメアアフターを読了しました。本編の方は、若干消化不良で終わってしまっていましたが、このファンディスクできれいに補完されています。以下、少しだけ雑感を。
 
 メアアフター。なんというか、このライターさんは洋とメアが恋人になるシナリオは描きたくなかったんじゃないか、とか思ったり。いや、メアすげえ可愛いんですけどね……。このゲームって、コンセプトありきで作られてるじゃないですか。七夕伝説、星にまつわるおとぎばなし。そこでメアに与えられている役どころは、あくまで“友達”とか“娘”であって。それを、無理に“恋人”という形にしている、っていうことをすごく感じる。邪推すると、わざとそういう印象を与えるように書いているんじゃないか、とまで思う。肩車のシーンとかプールのシーンとか、特に。
 メアが、洋と夢の願いの光を与えられて今の形を保っている、という設定である以上、洋とメアが恋人として結ばれる場合には、夢は新たな光を獲得する必要があるはすで。その“新たな光”は、本編でもこのファンディスクでも直接語られてはいません。けれど、きっとそれは、洋とメアと夢の『三人』で一緒にいたいという、そういう願いから生まれるものであるんじゃないか。そんなことを考えたりしました。
 
 夢アフター。本編では不十分だった、洋と夢の幸せな日々の描写。そしてメアの隕石を見つけるまでのお話。星メモを総括する、良いシナリオでした。幸せに幕を降ろすためには、やはりここまでの描写が必要なんだと思います。それは、物語の構造としては『蛇足』と言われてしまう部分なのかもしれないですが、エロゲは、その蛇足を描写することを許されている──むしろその部分を描写することに意味を持っている──数少ない媒体であると信じています。変わらない星空の下で、緩やかに変わっていく日常。散りゆく桜を惜しむのではなく、輝きはじめるだろう初夏の星々に想いを馳せる。これまで積み重ねてきた想い出に永遠を、これから歩いていく明日に夢を。