はじめのはじめ

二次元傾倒な日々。

『りゅうおうのおしごと!』1巻の感想とか。

 さて、またしてもTwitterでつぶやかなくなった。観測範囲は極力狭めているのだが、それでも他人のヘイトに当てられてしまうことがあるので、あまり向いていないのかもしれない。あと、つぶやきという形式が苦手なのだろうか。なのでこちらにつらつらと書いていこうと思う。

 先週、朝刊を読んでいたら小説の紹介記事があり、白鳥氏の新作ラノベ『りゅうおうのおしごと!』が取り上げられていた。彼氏の小説は、『のうりん』を7巻くらいまで読んだ状態で止まっているが、テンポの良い文章と起伏の付け方が上手いことに起因するのであろう『読んでいて気持ちのいい小説』を書く人だなぁという印象。

 記事では、今回の新作の題材が『将棋』であること、綿密な取材から描かれるリアリティある物語、といったことが書かれていた。将棋。またコアな所だ。物語の設定としては、将棋界最高位タイトル『竜王』である主人公が、9歳のおんなのこを内弟子にするという。9歳。まあメジャーな所だ。
 早速本屋の新刊ラノベコーナーに赴き購入、その日のうちに読み終え、数日間再読していた。あとがきで『とにかく熱い話が書きたかった』と述べられている通りの内容で、ページをめくる手にも力がこもる。
 序盤、おしっこ。
 中盤、幼女研究。
 終盤、熱い展開。
 まったく隙の無い布陣である。文章も、のうりんの頃と比べて読みやすくなっていると感じた。不要な部分を極力排除し、くどい表現が無い。要するに読みやすい。
 将棋にせよ囲碁にせよ、子供の頃はむき出しの才能の争い……というイメージがある。歳を重ねると、研究や実戦経験によって培った技術が勝負の行方を左右することもあるだろうが、子どもにはその時間が無いからだ。この巻でも、9歳のおんなのこである『雛鶴あい』のたぐいまれな才能が描かれているわけだが、苦闘の末、研修会に入会することが出来たあいが、勝つことが全てという将棋の世界の中でどう揉まれていくのか。そして、あいと出会い不調を脱することが出来た竜王『九頭竜八一』は、あいと共にどう成長していくのか。今後が楽しみなラノベが、また一つ増えた。