はじめのはじめ

二次元傾倒な日々。

16bitセンセーション第5話 ネタバレ感想

 遅くなったけれど、アニメ5話を観ました。
 んで、考えたことなどをつらつらと。
 原作に準拠した場合の今後の展開にかかるネタバレを含んでしまうので、そういうのダメな人はスルーしてください。
 
 ストーリーとしては仕込みの回なんだけれど、普通に面白かったです。というか、観てる瞬間よりもあーだこーだ考えている時間の方が楽しいのかもしれない。
 これまでコノハが「変えちゃえばいいんだよ」と言って突っ走ってきた結果について、彼女自身がようやく認識する。棚のエロゲが減っているということは、自分の行動のせいで『無かったことになった』という結果だ。そして、考え始めてしまうと背筋が凍るほど怖くなってしまう。つまり、無くなったのがゲームだけなのか、それともクリエイターが生まれるキッカケごとなのか。
 マモルに冗談交じりに、「タイムトラベラーの苦悩ってやつはわからないかー」と喋っていたのは、ほかならぬ彼女の本心だったのだと思うのです。
 
 コノハもクリエイターの端くれなので『自分のせいで世に出なかったゲームがあるかもしれない』という疑念は、心の奥に突き刺さって簡単には消えてくれない傷になってしまったはず。けれど、心細く布団に包まっている時に思い出すのはどうしようもなく、過去に行かなければ会えない人達で──。
 結果として彼女は、タイムリープはするけれども誰とも関わらず大人しくしているという折衷案を選ぶ。自分が本当にやりたいことを、見失ってしまうわけですね。
 
 そんな状態のコノハが、他の誰でもないマモルに不安を打ち明けるというのがいいですよね! (急にテンションが上がる)
 いやー、マモルにしてみたら「変えちゃえばいいんだよ」と自分が吹っ切れるキッカケをくれたコノハが今更なにを言ってるんだ、となり素っ気ない受け答えをしてしまうのもわかるんですが。それでも、マモルは分かっているんですよ。自分のやりたいことを我慢して、誰とも積極的にかかわらず、ただ一緒にいるだけでいい。そんなコノハを見て、「お前にできるわけないだろ」と言いはなつ。
 一見冷たくあしらっているように聞こえてしまう言葉だけれど、これ本質は全然違っていますよね。コノハという女の子は、エロゲのことで悩んだりしている人を見たらズカズカと踏みこんでいきお節介を焼くようなうっとうしい奴なんだと、それを誰よりも知っているマモルだから、誰とも関わらないなんて「できるわけないだろ」という言葉。告白かよ……。
 あーもう、会社の屋上かどこかで二人が話しているシーンだけで満足でした……。
 
 それで、ここからが今後の展開のネタバレを含む内容です。
 
 
 
 いや、アニメ版では……アルコールソフトのコンシューマー成功しそうじゃないですか?
 
 原作では市ヶ谷の会社が倒産してアルコールソフトは多大な損害を受け、コンシューマーの話は白紙に戻ってしまうのだけれど──今回の場合は、コノハがいるわけで。
 いくらお金を稼いだとしても変わらずにゲームだけ作っていけば良かったのに──と後ほど評されていた市ヶ谷に対して、コノハが何のアクションも起こさないとは考えられないじゃないですか。『自分が関わることでゲームが消えてしまうならばもう誰とも関わらない』と決めていた彼女だったけれど、今度は『自分が行動しないとゲームが発売されない』状況に直面することになるわけです。その現実に、コノハは決断を迫られる。
 
「どっちを選んでも消えてしまうゲームがあるのなら、コノハは行動することを選びます!」
 
 そういう風に吹っ切れるコノハの姿が、ありありと目に浮かびます。
 
 そして、決定的に未来が変わっていき。
 1999年から未来に戻ったコノハは、今とは大きく変わった世界に着地するんじゃないでしょうか。そもそも、未来に帰ることが出来ないなんて展開も十分あり得る気がします。
 まあ……帰れるにせよ、それがコノハの望んだ未来である可能性は極めて低いですよね。そっからどう展開させてくのか、どう折り合いをつけていくのか。楽しみです。